株式資産運用と会社のビジネスモデル

株式による資産運用というものを行うのであれば、その株式会社のビジネスモデルというものを理解しておいたほうが良いと言えるでしょう。ただ、例えば自動車会社であれば、自動車を製造してそれを販売するだけのことではないかと思われる方も多いかもしれません。でも、同じ自動車関連であっても、例えば中古車のオークションなどを行っている会社の場合には、そのビジネスモデルはどのようになるでしょうか。

中古車のオウナーから自動車を買い取って、その買取価格よりも高い値段でお客様に販売するだけのことだろうと思われるかもしれません。しかし、実際にはそんなに簡単なものではないわけです。すなわち、まず中古車のオウナーから自動車を買い取るわけではなく、あくまでオークションまで自動車を預かっているというビジネスモデルになります。従って、中古車をお客様に販売した価格が売上となるわけではなく、お客様から頂く手数料が売上となっているのです。

それから、手数料といっても、一種類だけではありません。すなわち、出品者(売り手)から頂く「出品手数料」、落札者(買い手)から頂く「落札手数料」、中古車システムソリューション会社から頂く「成約手数料」と、3種類の手数料収入があるわけなのです。つまり、中古車にオークションに出品して売れなかったとしても、「出品手数料」は手に入りますし、中古車にオークションに出品して売買が成立した場合には「出品手数料」の他に「落札手数料」と「成約手数料」が手に入ることになるわけです。また、最近はインターネットや衛星テレビ経由の落札も増えていて、この場合にはまた別の手数料収入が手に入ることになります。

このように、株式による資産運用を行う場合には、その株式会社のビジネスモデルを学習して、何が収益の源泉となっているのかを理解しておくことが重要です。そのためには、新聞や雑誌からの情報だけではなく、個人投資家向けの会社説明会などに出席してみることも有益と言えます。