現在の日本は、日銀の大規模金融緩和のせいもあり、歴史的な低金利状態にあります。低金利は、住宅ローンを利用する人などお金を借りる場合にはありがたいのですが、銀行にお金を預ける場合には問題になります。現在は、銀行の定期預金でも金利が年率0.1%未満。これでは、銀行に１００万円を預けても利息は１０００円ももらえず、まさに雀の涙です。
この低金利時代の日本を生き抜くためには、資産運用の知識とスキルが必要になります。一般的な資産運用では、株式や外貨、金などの貴金属、不動産などに投資をしてリターンを得ますが、投資が失敗すればリターンどころか元本割れ、さらには、元手を全て失ってしまうことも有り得ます。資産運用を行う上では、投資先ごとのリスクの高さを勘案し、手持ち資金を分散して投資することが肝要です。
さまざまな投資先の中でも、人気が高いのがFX取引です。その理由は、少ない元手で大きな利益を得ることが可能という点です。もちろん、逆に言えば、大きな損失を出してしまいがちなのもFXの特徴。そのリスクの高さをいかに小さく抑えるかが、利益を継続して出すためのポイントです。
FXの投資対象は外貨です。といっても外貨預金とは異なる、２つの異なる通貨のペアを取引対象とします。通貨ペアを構成する２つの通貨間の為替レートの変動を捉えて売買を行うことにより、為替差益を狙うのが基本です。ここで、一度に取引する通貨の量を多くすれば、少しの為替レートの変動でも大きな利益を得ることができます。
それを可能にするのが、レバレッジ取引です。レバレッジをかけることにより、差し入れた証拠金の数倍の額の通貨を取引するこ
とが可能になります。例えば、証拠金が５万円でレバレッジが１０倍なら、最大５０万円相当の通貨ペアを取引することが可能です。
しかし、レバレッジを高く設定していると、為替レートが想定とは逆方向に少し動いただけで、大きな損失を抱えてしまうことになります。また、レートが急激に変動したときには証拠金不足が生じてポジションが強制決済される憂き目にあい、投入している資金全てを失うことも有り得ます。そこで、特にレバレッジを高くする場合には、現在構築しているポジションのそれぞれに対して、一定以上、為替レートが変動したときに自動的に決済する、損切り注文を必ず入れておくことが重要です。